世界のお茶生産地でもトップクラスのお茶生産量を誇るインド。その大部分が自国消費という点も他のお茶生産国とは状況がちょっと違います。
インドの茶生産量は、2016年のデータで約123万トン。世界の全茶生産量は546万トンで、ここ数年毎年生産量が増えています。
インドの茶生産量割合は、北部で約75%、南部で約25%。インドでは紅茶以外にも、緑茶、白茶、ウーロン茶など生産しています。
主な産地を簡単にご紹介します。
★Darjeeling ダージリン
インド北東部。
標高 600~2000m、 年間降雨量 約300㎝、 87茶園あります。
ファーストフラッシュ(3~4月)、セカンドフラッシュ(6月頃)、オータムナル(9~10月)という代表的なクオリティシーズンがあり、季節ごとの個性が際立ちます。
耐寒性のある中国種が主に栽培されます。
ダージリン全体の生産量は年間1万トン弱でこれはインド全体の1%未満とわずか。
オランジュリーティーの「プレミアムダージリン」は、現在、リシーハット茶園のセカンドフラッシュを販売しています。リシーハットは標高1400mくらいの高い地域で栽培されています。
★Assam アッサム
インド北東部。ブラマプトラ川流域で栽培。標高 45~60m、年間降雨量 250~380㎝。
インド全茶生産量の半分くらいがアッサムで生産されるほどの産地。
1834年 アッサムで野生の茶が見つかりました。(現在のアッサム種に。)
★Nilgiri ニルギリ
インド南部、タミールナドゥ州。標高1000~2600m。年間降雨量 150~230㎝。
19世紀後半に茶栽培スタートし、丘陵地帯で茶が栽培されます。
クオリティシーズンは年2回:西側斜面は1~2月、東側斜面は8月頃
オーソドックス製法で作られる茶葉がメイン。その中で様々なグレードを生産。紅茶以外には、緑茶、白茶、ウーロン茶など。紅茶はライトでミント香りなど風味も爽快です。
★Dooars ドアーズ
インド北東部、ダージリンとアッサムの間、また、バングラデシュとブータンに挟まれたところにドアーズがあります。インドで2番目の生産量です。
標高は90~1750m。年間降雨量 約350㎝。19世紀半ばに茶栽培スタート。
ドアーズは、アッサムよりはやや軽いがフルボディのしっかりした味が特徴です。
★Kangra カングラ
インド北部。19世紀半ばに茶栽培スタートしました。標高900~1400m。年間降雨量270~350㎝。約6000の小規模茶園多数。
紅茶や緑茶が生産されますが、メインは紅茶。ダージリンよりもなめらかなテイストの紅茶です。
★Munnar ムンナール
インド南部のケーララ州。標高950~2600m。年間降雨量 130~700㎝。
紅茶や緑茶を中心に生産。紅茶は甘く芳ばしい香りで強さと爽快さを併せ持つ味が特徴。インド初のティーミュージアムがあり、紅茶製造工程などがみられます。