今や世界一お茶を飲む国といわれるのがトルコです。少し前なら、世界一の茶消費国はアイルランドが有名でしたね。
下記のデータ(※下記にリンク)によると、トルコは一人当たり6961ポンド(約3キロ)もお茶を消費。日本は2.133ポンド(約960g)だからその量は3倍。
まだ信じられないと思われるかも。長年お茶に関与してきた私も最初はそうでした。そこで実際にトルコに行き確かめることにしたのです。
着いた場所は、トルコ経済の中心イスタンブール。イスタンブールのいろいろな場所にできる限り行ってみましたが、本当に至ることころでお茶が飲まれているのですす。
カフェやレストランでは、トルコ人はほぼチャイを飲んでいます。トルコではお茶は“チャイ”と呼ばれています。トルコ人がなぜチャイを飲んでいるとわかるのかというと、トルコのチャイは細長いガラスのカップに入っていて、見れば誰がチャイを飲んでいるかわかりやすいのです。そしてチャイグラスには陶器の受け皿が敷かれるのが、一般的なトルコのチャイスタイル。
”老若男女”っていう表現がピタッとはまる。ほとんどの人がチャイを飲んでいる。驚きです。
あるトルコの人にきいてみたところ、トルコ人は一日20杯も30杯も飲むって言っていました。まさか!? って思いますよね。でも、トルコのチャイグラスはとても小さくて、容量は大きいものでも100㏄程度、小さ目のチャイグラスは70㏄くらい。だから、一日20杯といっても可能な量かもしれません。
トルコでのチャイの飲み方は、
1. ストレートで(ミルク入れている人は見かけませんでした)
2. 砂糖を入れる人も多い(カフェなどではソーサーに角砂糖が2個くらい乗せられてきます)
トルコのチャイは、トルコ東部にある黒海沿岸のリゼというところで栽培される茶葉から作られるトルコ産の紅茶。一部リプトンなども扱うお店もありますが、トルコの人はこのリゼの紅茶を好んで飲んでいるようです。
リゼの紅茶最大の特徴は、飲みやすいこと。ストレートでがんがん飲めます。そういう飲みやすさが、一日に何十杯も飲める要因なのでしょうね。
さらに、冷やしても濁らない。アイスティーにしても美しい色がずっと楽しめます。
ところで、トルコを紹介したガイドブックには、トルコではお店に入ると気軽にチャイを出されると書かれています。無料だから飲んでも大丈夫とのことですが、何か買わなきゃならない気持ちにさせられるかもしれない、まして日本人なら特にそんな気持ちになるのかな、などと考えていました。それに、ガイドブックには催眠薬強盗の話などが書かれていて、お店ですすめられるがままにチャイなんて気軽に飲めるのか!って心配していました。
実際は、どのお店でもチャイが出されるわけではありませんでした。バザールなどの小さいお店がたくさん集まった市場では、観光客や地元の人で賑わっていて、誰にでもチャイをふるまうという感じではありませんでした。チャイをふるまわれたケースは、じっくりと商品などを見て、交渉も進んでいくうちに、“まあチャイでも一杯いかが”と進められるという具合でした。
※資料
トルコ イスタンブールの大人気チャイハネが「ピエール ロティ」です。その最大の魅力はそのお茶屋さんからの見晴らしのよさ。もちろん紅茶もおいしいですよ。
ロープウェーで上るくらい高い丘の上に立あって、金角湾が一望できます。平日でもたくさんの人が訪れる人気スポットなのです。地元の人だけでなく、観光スポットにもなっているので、カメラを持った観光客もたくさん訪れます。
ここでほとんどの人が注文するのがチャイ(紅茶)。2.9リラほどで席に座ってゆっくりできます。
Pierre Loti (ピエール ロティ)
Eyüp Merkez、Gümüşsuyu Cad./balmumcu Sok
Open : 8:00~20:00
Eyüpからロープウェイで行くのが便利
※トルコ リラ 為替レート 野村證券サイト
2段重ねのポットは、トルコでよく使われている紅茶を入れるための道具で、「Çaydanlıkチャイダンルック」と呼ばれています。
使い方:
上の方に茶葉、下にはたっぷりの水を入れて沸かされます。下の方の水が沸騰したら、上のポットに注いで蓋をし、じっくりと紅茶を抽出。
飲むときは、上のポットからチャイ用のグラスに適量を注いで、お湯を足して好みの濃さにして飲まれます。
トルコではストレートか、砂糖を加えて飲むのが一般的。